ノーカーボン複写用紙について

今回のブログはノーカーボン紙についてご説明します。

呼び方もノーカーボン紙だったり、感圧紙とも言います。呼び名は違いますが、同じものです。

ノーカーボン紙という名前の方が一般的かなと思いますので、こちらの名前で進めていきます。

以下の点をご説明していきます。

 

　1.ノーカーボン紙とは

　2.複写される原理について

　3.ノーカーボン紙の使い方について

　4.ノーカーボン紙の種類

　5.複写させたくない箇所がある場合

　6.まとめ

 

 

1.ノーカーボン紙とは

一般的な紙と違い、筆圧(文字を書く圧力)やドットプリンターの打撃によって色が発色する特殊な用紙です。

以前は、紙と紙の間に挟んで使用するカーボン紙や、紙の裏にカーボンインキを塗布する裏カーボン印刷が一般的でした。

ノーカーボン紙はすでに用紙の表面や裏面の全体に薬剤が塗布されている用紙ですので、カーボン紙や裏カーボン印刷を必要としません。

ですので、カーボンがいらないことから、ノーカーボン紙と呼ばれています。

英語ではカーボンレス・コピー・ペーパー（Carbonless Copy Paper）ですので、つまり「カーボンのない・複写・用紙」ですね。

筆圧や打撃に感応し発色するので感圧紙ともいいます。

 

また、ノーカーボン紙はカーボンのない複写用紙を開発しようとして、誕生した用紙ではないようです。

この原理は、ある企業がインクの実験中に液の入れ間違いで偶然発見されたとのことです。

 

 

 

2.複写される原理について

ノーカーボン紙には上用紙、中用紙、下用紙の3種類があります。

上用紙と中用紙の裏面には、とても小さい粒子状になった発色剤(無色インキ)が入ったマイクロカプセルが全面に塗布されています。

また、中用紙と下用紙の表面(複写面)には、発色剤(無色インキ)と反応する顕色剤がこちらも全面に塗布されています。

 

筆圧によって、上用紙と中用紙の裏面のマイクロカプセルを押しつぶすことで染み出た発色剤が、中用紙と下用紙の表面(複写面)の顕色剤と化学反応し発色します。

 

また、筆圧で複写されるので、先の尖ったボールペンで書くのがベストです。

中太以上のマジックや先の丸くなったエンピツでは、掛かる圧力が弱く、複写される文字も薄くなってしまいます。

 

 

 

3.ノーカーボン紙の使い方について

ノーカーボン紙には上用紙、中用紙、下用紙があり、一般的にはこれらを組み合わせて使います。

必ずノーカーボン紙の組み合わせということです。

ノーカーボン紙と一般紙(上質紙、コート紙、コピー用紙、等々)を重ねて書いても、下の紙には複写されません。

 

例えば、組み合わせは下記のようになります。

　２枚複写　→　上用紙＋下用紙

　３枚複写　→　上用紙＋中用紙＋下用紙

　４枚複写　→　上用紙＋中用紙＋中用紙＋下用紙　

　５枚複写　→　上用紙＋中用紙＋中用紙＋中用紙＋下用紙　

また、使い勝手によってはその都度複写枚数を変えたい場合は、中用紙のみを使用して１冊にすることもあります。

 

ここで注意が必要です。

ノーカーボン紙は筆圧で複写されていくので、複写の枚数を増やしていくと下の用紙までかかる圧力も弱くなってしまいます。

伝わる圧力が弱くなると、当然浮き出る文字も薄くなってしまいます。

強く書いたとしても、6枚複写くらいが限界かなと思います。

 

 

 

4.ノーカーボン紙の種類

ノーカーボン紙には何種類かの厚さと色紙があります。

一般的には「＃40」の厚さを使用します。

弊社でも特にご指定がない場合は、＃40を使用します。

 

厚いものや色紙はそれぞれ、用途によって選択していただけます。

 

例えば、領収書。

2枚目をお客様にお渡ししますが、保管だったりしますので厚いものをお勧めします。

黄色の＃80を選択する場合も多いです。

 

また、複写のセットが全部白い紙だとパッと見、見分けがつかないので、2枚目、3枚目に色紙を使用することもお勧めします。

但し、桃・青・黄の3色は＃40の厚さしかございません。色紙で厚いものがご希望の場合は黄色となってしまいます。

 

 

 

5.複写させたくない箇所がある場合

ノーカーボン紙は全面に発色剤や顕色剤が塗布されていますので、どこに書いても複写されてしまいます。

もし、部分的に複写させたくない場合は、「減感」という加工もできます。

複写の2枚以降の複写させたくない部分に減感インキを印刷します。

そうすることで、発色剤と顕色剤の化学反応を無効化し、文字が複写されなくなります。

 

 

 

6.まとめ

ここまで、ノーカーボン紙がどんなものか書いてきましたが、難しいですよね。

どんな厚みを選んだらいいのかや、色紙はどんな感じなのかわからないことがあれば、何なりとお気軽のお問い合わせ下さい。

ノーカーボン紙の無料サンプルもご用意がありますので、ご希望でしたらご連絡下さい。